会社を辞めてフリーランスになる時、最初の関門が「開業届」です。「いつ出すの?」「どこで書くの?」「freee開業ってどうなの?」と疑問が次々出てきますよね。本記事では2026年5月時点の最新ルールに沿って、開業届の書き方を5ステップで解説します。freee開業・マネーフォワード開業・手書きの3パターンを比較し、自分に合う提出方法を15分で決められます。
この記事の結論
結論: 開業届は「事業開始から1ヶ月以内」が原則ですが、過ぎても罰則はありません。書類作成だけなら手書きでも30分で終わりますが、青色申告承認申請書も同時に出すなら「freee開業」が無料で最速15分です。本記事の5ステップどおりに進めれば、税務署に行かずスマホだけで完結します。
開業届とは?いつまでに出す?
開業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」。事業を始めた個人事業主が、税務署に「開業しました」と知らせる書類です。提出期限は原則「事業開始から1ヶ月以内」ですが、過ぎても罰則はありません。
とはいえ、出さないと以下のデメリットがあります。
- 青色申告ができない(最大65万円の控除を逃す)
- 屋号付きの銀行口座が作れない
- 小規模企業共済や経営セーフティ共済に加入できない
- 持続化給付金などの公的支援が受けられない場合がある
正直、出さない理由がほぼないので、独立を決めた時点で早めに出しておくのがおすすめです。
開業届の書き方|5ステップで完了
ステップ1: 提出方法を決める(freee開業 / マネフォ開業 / 手書き)
提出方法は3パターンあります。それぞれの特徴を表で比較しました。
| 方法 | 料金 | 所要時間 | 青色申告書も同時提出 |
|---|---|---|---|
| freee開業 | 無料 | 約15分 | ○ |
| マネフォ開業 | 無料 | 約15分 | ○ |
| 手書き(国税庁PDF) | 無料 | 約30〜60分 | 別途記入 |
初めての方は freee開業またはマネフォ開業 が圧倒的に楽です。質問に答えていくだけで書類が完成し、PDFで出力できます。手書きは記入例を見ながら書けば30分で終わりますが、青色申告承認申請書も別に書く必要があり、書き方を調べる時間を含めると1時間はかかります。
ステップ2: 必要情報を準備する
提出方法を問わず、以下の情報を手元に用意しておくと迷わずに済みます。
- マイナンバー(通知カード or マイナンバーカード)
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 屋号(任意・個人名で問題なし)
- 事業内容の説明文(例: Webサイト制作・コンサルティング業 / フリーランスエンジニアとして受託開発)
- 事業開始日(最初に売上が立った日 or 業務委託契約を結んだ日が一般的)
- 住所・電話番号
「事業内容」をどう書くか迷う方が多いです。詳細にする必要はなく「Webデザイン業」「ライティング業」「コンサルティング業」のように2〜5文字でOK。後から追加・変更も可能です。
ステップ3: 書類を作成する
freee開業を使う場合:
- freee開業のサイトでアカウント作成(メールアドレスのみ)
- 質問に答えていく(仕事の種類・屋号・開業日・住所など)
- 青色申告 or 白色申告を選ぶ(迷ったら青色申告)
- 書類PDF(開業届+青色申告承認申請書)を自動生成
- マイナンバー・住所などの記入欄を確認
手書きの場合:
- 国税庁サイトから「個人事業の開業・廃業等届出書」PDFをダウンロード
- 「青色申告承認申請書」PDFもダウンロード(青色を選ぶなら必須)
- 記入例を見ながら必要事項を埋める
- マイナンバー記入欄に注意(裏面)
ステップ4: 提出する(3つの方法から選ぶ)
書類ができたら、以下のいずれかの方法で提出します。
- ① e-Taxで電子提出: マイナンバーカード + スマホ(マイナポータルアプリ)で完結。最速・郵送切手不要
- ② 郵送: 税務署宛に普通郵便で送付。控え返送用の切手付き返信用封筒を同封。1週間程度で控えが戻る
- ③ 税務署窓口: 平日8:30〜17:00に持参。その場で受付印を押してもらえる
e-Tax対応のマイナンバーカードを持っているなら、freee開業の電子申請が最速で楽です。マイナンバーカードがない方は郵送が無難。窓口は平日休めない方には不向きです。
ステップ5: 控えを保管する
提出した開業届の控え(受付印付き)は、以下の場面で使います。
- 屋号付き銀行口座の開設時
- 賃貸物件の入居審査(自営業の証明)
- 小規模企業共済の加入時
- 持続化給付金などの公的支援申請時
紛失すると再発行手続きが面倒なので、PDFをクラウド(Googleドライブ・Dropbox)に保存しておくのが安全です。
開業届をスマホで15分で済ませたい方へ
freee開業なら、無料で質問に答えるだけで開業届+青色申告承認申請書が自動作成できます。電子申請にも対応しているので税務署に行く必要なし。会計ソフトとの連携もスムーズで、確定申告まで一気通貫で対応できます。
開業届と一緒に出すべき書類3つ
1. 青色申告承認申請書(最重要)
青色申告で最大65万円の控除を受けるための申請書。提出期限は「開業から2ヶ月以内」または「その年の3月15日まで」のいずれか早い方。これを出さないと自動的に白色申告になります。控除額の差は所得税+住民税で年10〜20万円規模になるので、ほぼ必須です。
2. 青色事業専従者給与に関する届出書(家族に給与を払う場合)
配偶者や家族に給与を払い、それを経費にしたい場合に必要。専業主婦の妻に「経理担当」として月8万円払う、というような使い方ができます。提出期限は青色申告承認申請書と同じ。
3. 給与支払事務所等の開設届出書(従業員を雇う場合)
従業員を雇う・家族に給与を払う場合に提出。源泉徴収義務が発生する手続きです。提出期限は開業から1ヶ月以内。
1人フリーランスで家族にも給与を払わない場合は、開業届 + 青色申告承認申請書の2点セットでOKです。
開業届を出す前に確認しておくこと
- 失業保険を受給中なら待つ: 開業届を出すと再就職とみなされ、失業保険の受給資格を失います。退職後にハローワークに通って受給を受けたい方は、給付終了後に開業届を出すのが鉄則
- 会社員と兼業(副業)の場合: 副業で開業届を出すと、住民税の支払い方法によっては会社に副業がバレることがあります。住民税を「自分で納付」に切り替えるのが基本対策
- 扶養から外れる可能性: 配偶者の扶養に入っている方は、開業後の所得が扶養の上限(年収130万円など)を超えると扶養から外れます。健康保険・年金の負担が増える可能性があるので、事前にシミュレーションを
FAQ
Q1. 開業届を出さないと罰則はありますか?
罰則はありません。ただし青色申告ができず最大65万円の控除を逃すこと、屋号付き銀行口座を作れないこと、公的支援を受けにくくなることなどデメリットが多いです。事業を本格的に始めるなら出しておくのが定石です。
Q2. 開業届の事業開始日は適当に書いていいですか?
厳密な定義はありませんが、「最初に売上が立った日」「業務委託契約を結んだ日」「事業用の備品を購入した日」などが目安です。多少前後しても問題ありません。ただし開業日からの経費は事業経費として計上できるので、開業準備で大きな出費があるなら早めの日付がおすすめです。
Q3. freee開業とマネーフォワード開業はどちらが良いですか?
機能面ではほぼ同等で、どちらも無料・15分で完結します。違いは将来の会計ソフトとの連携です。確定申告でfreee会計を使う予定ならfreee開業、マネーフォワード クラウドを使う予定ならマネフォ開業を選ぶとデータ連携が楽です。
Q4. 開業届は税務署に行かないとダメですか?
いいえ、行かなくてOKです。e-Tax(マイナンバーカード必須)か郵送で提出できます。郵送の場合は控え返送用の切手付き返信用封筒を同封しておくと、受付印付きの控えが戻ってきます。
Q5. 開業届を出した後、屋号を変更できますか?
はい、変更できます。「個人事業の開業・廃業等届出書」の「変更届」として再提出するか、確定申告書の屋号欄に新しい屋号を書くだけでも実質的に変更が反映されます。
Q6. 開業届と確定申告の関係は?
開業届だけでは確定申告は自動で行われません。毎年2月16日〜3月15日の期間に、自分で確定申告書を作成して提出する必要があります。青色申告承認申請書を出している場合は青色申告、出していない場合は白色申告になります。
まとめ|開業届は最初の15分が肝心
- 開業届は事業開始から1ヶ月以内・罰則なしだが青色申告のメリット大
- 提出方法はfreee開業・マネフォ開業・手書きの3択。初めてはfreee開業が最速
- 青色申告承認申請書は同時提出必須(最大65万円控除)
- 提出は e-Tax / 郵送 / 窓口の3パターン。マイナンバーカードあれば電子最速
- 控えは銀行口座開設・賃貸審査・公的支援申請で使うので必ず保管
関連記事
- freee会計の口コミ・評判|実際に使った正直レビュー
- freee vs マネーフォワード|個人事業主はどっちを選ぶべき?
- マネーフォワード・freee・やよいを比較
- フリーランス 健康保険どうする?3パターン比較
- フリーランス年金の増やし方|iDeCo・基金の比較
- フリーランス独立後のお金の流れ
この記事を書いた人
向井純一(個人事業ナビ 運営)/2011年にメディア運営会社を起業(個人事業主期間あり)後、エンジニア・MJ-Lab代表に転身。会計ソフト freee会計・マネーフォワードを実際に使い分けてきた経験から、個人事業主向けの会計・確定申告・独立準備の情報を発信。
