フリーランスになって最初に戸惑ったことのひとつが「請求書、何を書けばいいの?」でした。
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会社員時代は経理部門が処理してくれていたので、自分で請求書を作るなんて考えたこともなかったんですよね。独立して最初に請求書を送るとき、「抜けがあったらどうしよう」「取引先に失礼にならないかな」とかなり不安になりました。
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この記事では、フリーランスが請求書に必ず書くべき項目7つと、2023年から始まったインボイス制度で追加になった項目を、独立後の私が実際に整理したメモをベースにまとめます。これから初めて請求書を出す方の参考になれば嬉しいです(2026年4月時点の情報です)。
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フリーランスの請求書に必ず書くべき項目7つ
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まずは請求書の基本項目から。下記7つは、どんな業種のフリーランスでも絶対に入れておきたい項目です。
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1. 請求書のタイトル・請求書番号
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用紙の一番上に「請求書」とわかりやすく書きます。その下または右上に「No.2026-001」のような請求書番号を入れておくと、自分側の管理がぐっと楽になります。
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私は「年-連番」形式にしていて、2026年の最初の請求書は 2026-001、次は 2026-002…という感じで番号を振っています。この番号があると、取引先に「先月の請求書の件ですが」と連絡するときにすぐ特定できて便利です。
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2. 請求書の発行日
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請求書を発行した日付を記載します。取引先によっては「毎月末締め翌月末払い」のような締め日ルールがあるので、先方の締め日に合わせた日付を書くとスムーズです。
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独立直後のフリーランスの頃、「いつの日付にすればいいんだろう」と毎回迷っていましたが、基本は取引先の締め日に合わせるのが無難です。迷ったら一度先方に確認してしまうのが早いです。
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3. 宛先(請求先)の情報
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取引先の会社名・部署名・担当者名を記載します。
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- 株式会社◯◯ 御中
- ◯◯事業部
- 担当者名 様
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「御中」と「様」は併用しないのがマナーです。会社宛てなら「御中」、個人宛てなら「様」を使います。部署+担当者名の場合は「◯◯事業部 △△様」のように書きます。
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4. 発行者(自分)の情報
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フリーランス自身の情報も必要です。具体的には次の内容。
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- 屋号(または氏名)
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 必要に応じて印鑑
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屋号がある方は屋号を前面に出してOK。屋号がない場合は氏名で問題ありません。印鑑は法的に必須ではありませんが、日本の商習慣的には押してあるほうが印象がいいので、私は電子印鑑を使って押しています。
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5. 品目・数量・単価・金額
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請求書のメインコンテンツです。「何の仕事の対価として、いくらを請求するか」を明確に書きます。
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| 品目 | 数量 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|
| LPデザイン制作 | 1式 | 200,000円 | 200,000円 |
| サイトコーディング | 1式 | 150,000円 | 150,000円 |
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品目はできるだけ具体的に書くのがポイント。「業務委託料」だけだと、先方の経理が仕訳しづらくなります。「◯月分 ◯◯プロジェクト開発費」のように、何の対価かがわかる書き方にすると親切です。
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6. 小計・消費税・合計金額
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品目ごとの合計(小計)、消費税額、そして最終的な請求金額(合計)を記載します。
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- 小計:350,000円
- 消費税(10%):35,000円
- 合計:385,000円
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消費税は基本的に内税ではなく外税で明記するのがおすすめです。取引先が仕入れ税額控除をする際にわかりやすくなります。また、免税事業者であってもインボイス制度の関係で書き方に注意が必要です(後述)。
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7. 振込先銀行口座
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振込先の情報を正確に記載します。
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- 銀行名
- 支店名(支店番号)
- 預金種別(普通 / 当座)
- 口座番号
- 口座名義(カタカナ)
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振込手数料を取引先負担とするか自分負担とするかは、契約時に確認しておきましょう。「振込手数料は貴社ご負担でお願いします」と一言添えておくと誤解が起きにくいです。
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インボイス制度で追加された項目
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2023年10月から始まったインボイス制度で、適格請求書(インボイス)として請求書を発行するには追加の項目が必要になりました。
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適格請求書発行事業者の登録番号
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インボイス制度に登録した事業者は「T+13桁の数字」の登録番号を取得します。請求書には必ずこの番号を記載します。
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私も独立と同時に登録を済ませました。登録するかどうかは課税売上の規模や取引先の状況によるので、税理士や開業freee・マネーフォワード等のツールで相談するのがおすすめです。
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税率ごとの金額と消費税額
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消費税が10%と軽減税率8%の両方ある場合は、税率ごとに区分して書く必要があります。Webサービスや制作業務は10%のみのことが多いですが、書類代行や一部の業務では8%対象の取引が混ざることもあります。
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独立直後のフリーランスの私がやってよかった工夫
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実際に独立後の1年間、請求書を発行してきて「これはやってよかった」と感じたことをシェアします。
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請求書番号を通しで振る
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先ほどの「2026-001」方式ですが、これを全取引先で通し番号にしています。取引先ごとに番号を分けると管理が煩雑になるので、「年+通し番号」だけの方が楽です。
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PDF化して送る
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Excelやスプレッドシートで作った請求書は、必ずPDFにしてから送っています。Excelのまま送ると、先方で誤ってファイルを編集してしまうリスクがあるからです。
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最近はfreee会計やマネーフォワードで請求書を作成すると、自動でPDFになってメール送信までできるので、時間短縮にもなります。
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複製元のテンプレートを1つ作る
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毎回ゼロから作ると時間がかかるので、自分用のテンプレートを1つ作っておきました。会社情報・銀行口座・フォーマットまで固定しておいて、毎月コピーして品目と金額だけ変更する方式です。これだけで請求書の作成時間が10分以内になりました。
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送る前に声に出して読み返す
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意外と効くのがこれ。金額や宛先にミスがないか、声に出して読み返すと気づきやすいです。私は過去に1度だけ金額を桁違いで書いてしまったことがあり、先方に指摘されて冷や汗をかきました。それ以来、必ず声に出すようにしています。
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請求書のミスでやりがちな失敗パターン3つ
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失敗1:取引先の会社名を旧社名のまま書いてしまう
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長く取引している先が社名変更をしたのに気づかず、旧社名のまま送ってしまうケース。契約時の社名を確認する癖をつけたほうが安心です。
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失敗2:振込手数料の負担を確認していない
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請求額が少ない案件だと、振込手数料が差し引かれて入金されることがあります。契約時に「振込手数料は貴社ご負担」と合意しておかないと、毎回数百円ずつ差し引かれて地味に損することになります。
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失敗3:源泉徴収の有無を確認していない
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取引先が法人で、かつ業務内容が原稿料・デザイン料などに該当する場合、請求額から源泉徴収が引かれることがあります。これを知らずに「請求額と入金額が違う!」と混乱するフリーランスは多いです。契約時に「源泉徴収あり・なし」を必ず確認しておきましょう。
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請求書管理を楽にするツール
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私はfreee会計を使っていて、請求書の作成から入金管理までまとめてやっています。他にも選択肢はあります。
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- freee会計:会計帳簿と請求書が連動。初心者におすすめ
- マネーフォワード クラウド請求書:請求書特化。デザインのバリエーションが豊富
- Misoca:請求書に特化した無料ツール
- ExcelやNumbersのテンプレート:年間の取引件数が少なければ十分
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取引件数が月5件以下なら無料ツールで十分、月10件を超えてくると有料の会計ソフト連動型のほうが圧倒的に楽です。
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freee会計の使い勝手については別記事でまとめています。
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よくある質問
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Q. 請求書にハンコは必要?
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法的には必要ありません。ただし日本の商習慣的には押してあるほうが印象がよく、特に年配の取引先には安心感を与えます。電子印鑑で十分なので、用意しておくと便利です。
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Q. 個人名と屋号、どちらで請求書を出すべき?
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屋号がある場合は屋号を前面に出すのがおすすめです。屋号がない場合は氏名で問題ありません。取引先からの入金も屋号宛てと個人名宛ての両方に対応できるよう、銀行口座は事前に屋号と氏名を併記する形で登録しておくと安心です。
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Q. 請求書は郵送とメールどちらがいい?
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最近はPDF添付のメール送付が主流です。ただし一部の取引先は原本郵送を指定することもあるので、契約時に確認しましょう。原本郵送の場合は、請求書+送付状+返信用封筒の3点セットで送るのが丁寧です。
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Q. 請求書のフォーマットに決まりはある?
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法的な決まりはありません。必要な項目が揃っていれば、ExcelでもWordでもツールで作成したものでもOKです。ただしインボイス制度の適格請求書として発行するなら、登録番号の記載など要件があるので要注意です。
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Q. 請求書の控えは保存しなきゃダメ?
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青色申告をする場合、請求書の控えは7年間保存する必要があります(電子帳簿保存法で電子保存も認められています)。PDFで発行するなら、クラウドストレージにバックアップしておくのが安全です。
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まとめ:最初の1枚はテンプレを作ると楽になる
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フリーランスが請求書に書くべき項目は、次の通りです。
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- 請求書のタイトル・請求書番号
- 発行日
- 宛先(取引先の情報)
- 発行者(自分)の情報
- 品目・数量・単価・金額
- 小計・消費税・合計金額
- 振込先銀行口座
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加えて、インボイス制度対応として適格請求書発行事業者の登録番号と税率ごとの金額・消費税額の記載も必要になります。
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最初の1枚は戸惑いますが、一度テンプレートを作ってしまえば2枚目からは10分以内で発行できます。freee会計やマネーフォワードを使えばもっと楽になるので、取引件数が増えてきたら検討してみてください。
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フリーランスの実務について、他の体験談も書いています。
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