「これって経費になる?」「この支払い、青色申告で計上できる?」みたいな疑問、フリーランス1年目で必ずぶつかるポイントですよね。
私自身もフリーランス独立直後は、家賃や通信費はOKと分かっていても、ちょっと迷う出費(スーツのクリーニング・取引先とのランチ・カフェ作業代)あたりで毎回手が止まっていました。実際、誤った経費計上は税務調査リスクに直結するので、正しく整理しておくのは超大事です。
この記事では、フリーランスで経費にできる代表的な15項目と、それぞれの勘定科目・按分の考え方・注意点を整理します。
3分でわかる結論(2026年5月時点)
- 経費の原則は「事業に直接関係するか」の1点
- 家賃・光熱費・通信費は事業使用分のみ按分して計上
- 10万円未満の備品は消耗品費として一括計上OK
- 取引先との会食・打ち合わせは「相手の名前と目的」を記録
- 判断に迷ったら会計ソフトのチャット相談 or 税理士に確認が無難
フリーランスが経費にできる15項目
業種によって細部は異なりますが、Web系・コンサル系・ライター系のフリーランスで広く該当する代表的な経費項目を整理しました。勘定科目は青色申告で一般的に使われるものを記載しています。
1. 家賃(地代家賃)
自宅兼事務所の場合は、事業使用面積の割合で按分します。たとえば自宅50㎡のうち10㎡を作業スペースにしているなら、家賃の20%を計上します。明確な基準があるわけではないので、自分なりの根拠(部屋数・床面積・使用時間)を説明できるように残しておくのが安全です。
2. 水道光熱費(水道光熱費)
家賃と同様に按分します。電気は使用時間や面積から計算、ガス・水道は事業との関連が薄いので低めの按分率(10〜30%)にする人が多いです。完全在宅で長時間稼働するクリエイター系は電気代の按分率を高めに取っても説明可能です。
3. 通信費(通信費)
自宅Wi-Fi・スマホ通信費は事業使用分を按分。スマホは仕事用と私用に分けている場合、仕事用回線は100%経費でOK。共用なら按分(一般的に50〜80%)。
4. 消耗品費(消耗品費)
10万円未満の備品は消耗品費として一括計上できます。具体例: 文房具・プリンター用紙・USBメモリ・モニター・キーボード・マウス・ヘッドセット・印鑑など。30万円未満の少額減価償却資産の特例(青色申告者限定)を使えば、30万円未満も一括計上できます。
5. 通勤費・交通費(旅費交通費)
取引先への移動・打ち合わせの交通費は全額経費。電車・タクシー・ガソリン代もOK。Suica・ICカードのチャージは、事業利用分のみを抜き出して計上します(混在する場合は履歴管理が必要)。
6. 接待交際費(接待交際費)
取引先との会食・贈答品・冠婚葬祭への出費。「誰と・何のために」を必ず帳簿のメモ欄に書きます。フリーランスには法人のような上限制限はなく、合理的な金額なら計上可能ですが、年間で売上の数十%を超える場合は税務調査リスクが上がるので注意。
7. 取材・打ち合わせ費(会議費)
カフェでの打ち合わせコーヒー代、リサーチ目的の書籍購入などは会議費 or 取材費で計上。一人カフェ作業も「業務遂行のための環境費」として認められるケースが多いですが、毎日大量に計上すると否認リスクが上がります。
8. 書籍・参考資料費(新聞図書費)
業務に関連する書籍・雑誌・有料記事・電子書籍はOK。Kindle Unlimited のような月額サブスクも、業務関連の書籍を読むためなら計上可能。実用書なら基本通る、文芸書は業務との関連性を説明できればOKです。
9. 研修・セミナー費(研修費 or 諸会費)
スキルアップのためのセミナー・オンライン講座・スクール費用。プログラミングスクール・ライティング講座・コンサル業界研修などが該当します。プログラミングスクール3社比較のような業種転換に直結する講座も計上可能。
10. 広告宣伝費(広告宣伝費)
自分のポートフォリオサイト運営費(サーバー・ドメイン)、X (Twitter) 広告、Google広告、名刺印刷代、ロゴ作成費などが該当。集客に直結する出費は基本的に経費OKです。
11. 外注費(外注工賃)
デザイン・ライティング・翻訳・コーディングなどを他のフリーランスに発注した費用。源泉徴収義務がある業種(原稿料・デザイン報酬など)は要注意。10万円超の外注では支払調書の提出も必要になる場合があります。
12. クレジットカード手数料・銀行手数料(支払手数料)
事業用クレジットカードの年会費、振込手数料、PayPal・Stripeの決済手数料、ペイメントサービスの利用料は支払手数料で計上。屋号で銀行口座を作っている場合、その口座の管理料も計上可能。
13. 保険料(損害保険料)
事業用の損害保険(PL保険・賠償責任保険・所得補償保険など)は経費OK。生命保険は事業経費にはならず「生命保険料控除」として別計算。フリーランス向けの所得補償保険(FREENANCE 等)は事業経費として認められます。
14. 減価償却費(減価償却費)
10万円以上の備品(パソコン・カメラ・大型モニター・自動車など)は一括計上できず、耐用年数に応じて減価償却します。ただし青色申告者なら30万円未満は一括計上の特例あり。中古品は耐用年数が短くなるので、計算が異なります。
15. 租税公課(租税公課)
個人事業税・印紙税・固定資産税(事業用部分)・自動車税(事業按分分)・収入印紙が該当。所得税・住民税は経費にならず、別計算なので注意。
経費の自動仕訳ならfreeeが圧倒的に楽
フリーランスの経費管理で一番大変なのは「毎月の入力作業」と「勘定科目の判断」。freee会計はクレジットカード・銀行口座と自動連携して、AIが勘定科目を自動提案してくれます。初年度の確定申告にも対応しているので、開業準備中の方にも合います。
経費にできないものリスト(よくある誤解)
一方で「経費にしたくなるけど実はNG」というものもあります。整理しておきます。
- 所得税・住民税・国民健康保険料・国民年金:所得控除や社会保険料控除で計算(経費ではない)
- 事業主自身の食事代(一人ランチ):基本NG(取引先同席なら接待交際費)
- スーツ・私服:原則NG(業務専用の制服や撮影用衣装などは例外)
- 美容院・化粧品:芸能・モデル業以外はNG
- 家族との食事・旅行:私的支出(業務関連性がない限りNG)
- 事業主自身への給与・賞与:青色専従者給与を除き計上不可
このあたりは「グレーゾーン」が広い領域なので、判断に迷ったら計上しない方が安全。税務調査が入ったときに合理的な説明ができないものは、リスクとリターンが合いません。
按分の考え方|家賃・光熱費・通信費
自宅兼事務所のフリーランスで一番質問が多いのが按分計算です。基本ルールは「事業使用割合を合理的に算出する」です。
| 項目 | 按分基準の例 | 典型的な按分率 |
|---|---|---|
| 家賃 | 事業使用面積 / 総面積 | 20〜40% |
| 電気 | 使用時間 or 面積 | 30〜60% |
| ガス・水道 | 事業との関連性 | 10〜30% |
| スマホ通信費 | 使用時間 | 50〜80% |
| Wi-Fi | 使用時間 | 50〜80% |
按分率は税務署が「これが正解」と決めてくれるわけではなく、自分で合理的に算出します。「家賃の50%」を計上するなら、その50%の根拠を説明できるようにしておきます(部屋数・床面積・使用時間など)。
経費管理で絶対やるべき3つのこと
1. 領収書・レシートは必ず保管(7年間)
青色申告では7年間の保管義務があります。紙のレシートはスキャナや写真でデジタル化してOK(電子帳簿保存法に対応)。クラウド会計ソフトに直接アップロードしておくと検索もラクです。
2. 事業用とプライベートを口座・カードで分ける
事業専用の銀行口座とクレジットカードを作ると、按分計算がほぼ不要になります。屋号で口座を作る場合は、開業届の屋号と完全一致させましょう。
3. 会計ソフトで毎月仕訳する
年末に1年分まとめてやると地獄を見ます。毎月末か、せめて四半期ごとに仕訳するのがおすすめ。自動連携機能を使えば、確定申告期の作業時間が10分の1に減ります。会計ソフトの比較は freee と マネーフォワード どっちがいい? をどうぞ。
FAQ|フリーランスの経費でよくある質問
Q1. レシートを紛失した支出は経費にできない?
支払いが事実で、業務関連性が説明できれば経費計上は可能です。クレジットカード明細・銀行振込履歴・電子マネー履歴で記録を残せばOK。ただし、紛失頻度が高いと税務調査時に不利になるので、可能な限りレシートは保管しましょう。
Q2. 副業フリーランスでも経費は計上できますか?
はい、副業の収入を雑所得 or 事業所得として申告する場合は経費計上できます。年間の副業所得が20万円超なら確定申告が必要。会社員兼業の方は 副業フリーランスのfreee使い方 も参考になります。
Q3. 経費が売上を上回って赤字になっても大丈夫ですか?
青色申告なら赤字を3年間繰り越せます(翌年以降の黒字と相殺可能)。ただし、毎年赤字が続く場合は税務署から「事業として成立しているか」を問われる可能性があるので、収益化の見通しは持っておきましょう。
Q4. インボイス制度に対応している経費の領収書とそうでないものの違いは?
インボイス(適格請求書)登録事業者から受け取った領収書には登録番号が記載されています。インボイス非対応の支払いも経費にはできますが、消費税の仕入税額控除に制限が出る場合があります(経過措置あり)。免税事業者からの仕入が多い業種は要確認です。
Q5. 経費の按分率を高めに設定すると税務調査で問題になりますか?
合理的な根拠があれば問題ありません。たとえば「自宅50㎡のうち作業スペースが20㎡なので40%」など、客観的に説明できる基準を持っておきましょう。曖昧な根拠で50%以上の高い按分率を設定していると、調査で否認されるリスクがあります。
まとめ|経費の判断軸は「業務関連性」
- 経費は業務に直接関係するもののみ計上
- 家賃・光熱費・通信費は事業使用分を按分
- 10万円未満は消耗品費で一括計上(青色申告者は30万円未満も特例OK)
- 事業用とプライベートの口座・カードを分けると管理がラク
- 判断に迷う出費は計上しない方が安全。会計ソフトの相談機能 or 税理士に確認を
経費管理はフリーランス1年目で必ずぶつかる壁ですが、最初に「自分の判断基準」を持っておけば、その後の確定申告がぐっと楽になります。今日から少しずつ整理を始めてみてください。
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